私は新卒で就職した後で「子どもにとって何が大切なこと」と挫折し「一生保育の仕事はしない」と当時は別の道を歩みました。保育とはと模索しながら20年が経ち、心の変化もあり、子ども主体の保育園を設立しました。子どもは無限のクレヨン（神秘さ・感性）を持っています。常識や理屈でいくつもクレヨンを失った大人が何を教えられるのだろう。感性・普遍性・探究心を持ち続け、子どもと真摯に向き合おうと日々保育にあたってきました。その思いに共感してくれる職員はとてもピュアな集団です。自分と向き合うことから成長が始まります。保育士を目指す皆様には、「向き合う」ことから逃げずに悩み、楽しみ、愉快に成長への足がかりをつかんで欲しいと思います。一所懸命に子どもを見つめ、子どもの立場に立った見方・考え方で歩み、いま子どもたちとやるべきことは何かと常に問いなおし、「共に育ち合う風のうたの仲間たち」として一緒に歩みませんか。

「ねえねえ、口の中に風が入ってきたよ」「へぇ、どんな味がしたの？」「うーん、きもちいい味！」風のうた保育園は、那覇の振興地・おもろまちの喧噪から少し離れた場所にあります。緑のカーテンの木漏れ陽と、明るい笑い声が聞こえ、人懐っこい子どもたちが迎えてくれます。職員は「先生」と呼ばれていません。それは、子どもたちと同じ目線で話をして、関わりあって、一緒に成長していきたいからです。大切な命を預からせて頂いている保育園だから、子どもたちが「生まれてきて良かった」と思えるよう、しっかり見守っていくのが仕事だと実感しています。そして、みんなが心と心を通わせることができように、日々意識をしています。