目の前にいる子どもの将来を想像しながら、子どもという単位ではなく一人の人間として関わってください。そして、保育士は子どもに大きな影響を及ぼす仕事だという自覚を持って働いてほしいと思います。子どもには生まれてくる時代も、親も選べません。だからこそ周りにいる大人が、子どもにとって身近な家庭環境や保育環境を保障してあげなければいけないのです。大切なのは、子どもだけでなく保護者とも信頼関係を築くことです。子どもは信頼感を感じることで、心も成長していきます。保護者の方に子どものかわいらしさをいっぱい感じてもらえるよう伝えてください。一人でも多くの子どもが愛情にあふれる環境の中で育ってほしいと願っています。

慈愛会保育園は0歳児から2歳児までの”赤ちゃんの保育園”として地域に溶け込んだ保育を行っています。真夏の日差しの強い日を除いては雨が降らない限り、毎日散歩に出かけます。近所の公園も園庭代わりです。主に東京大学へ行くことが多いですが、四季を通じて自然に触れ合う機会や、歩くことの楽しさを覚えていきます。
もうひとつの特色は給食室。近所の八百屋さんや魚屋さんが新鮮な食材を配達してくれます。牛乳屋さんや肉屋さんも毎日来てくれます。そして、慈愛会の子どもたちを我が子のように思ってくれています。いい匂いがして、ご飯をつくっている人がいつもいて、本物の食材に会える。慈愛会の給食室は子どもたちみんなの台所です。